ChoiceGate -- #1 / #2 Back
(ゲーテ詩集をLuv Connection的に解釈し抜き取った言葉達)

- - ChoiceGate#1 - - - - -
#1

わたしの迷い
わたしの努力
わたしの悩み

お前が愛してくれないのなら

やさしく あまい 口づけをした

あの娘はぼくを裏切った
ぼくを生涯幸福にして!
ぼくは君にキスをした
君もぼくにキスをした

羊みたいにやさしくて
ライオンみたいに強いといい
すべてお前に捧げよう

ぬすめるかぎりの口づけを

胸に口づけ口を舐め 口を舐め手に口づけて

永遠に愛らしくやさしく昇り また沈んでもらいましょう

わたしはあなたを思う
わたしはあなたを見る
わたしはあなたの声を聞く
わたしはあなたの声に耳を傾ける
わたしはあなたの傍にいる!

走る!走る!

はじめてキスをしてくれた

たとえばあの空の星みたいに
せめて夜は泣かせてほしい

楽しかった日のまた悲しかった日の
ひとり寂しくさまよう
折ふしのメロディーを
冬の夜は狂うがごとく

星の世界へでも つれて行ってもらえるのかな?
本当にこの世界こそ一番いい場所なんだから
かたくかたく誓うよ
私は悪者になって この世界の外へ出て行ったりはしないと
乾杯を急ごう
一人一人がナイトになって

本当の恋は今度が初めて
昔は召使い、今は奴隷
今はとらわれた身分
あの人は私の全てを愛に、報いにしてしまう
あの人だけが私の思う人
私は堅い信徒の一人
忘れていられる何もかも
じっくり味わうのが好きなんだ
舌をつなぐ奴隷の鎖を解いてくれる
花咲くばらを 手折る者
棘に刺されるのが当たり前
前を向いて生きたまえ

愛の唇より贈る
素早いキスを忘れていた
幸福の瞬間について
あなたに対する忠誠を誓う
断固として生きるよう たゆまず努力を致します
その唇をかたく吸うよう たゆまず努力を致します

上へ登るか下へ沈むか、どちらかなんだ
支配してわがものにするか、服従して従うかなんだ
苦しむか勝ち誇るかなんだ

思いっきりキスしてやるわ、狼の血が口についていようとも
思いっきり手を握ってやるわ、指先が蛇になっていようとも
ごちそうは我慢します
お肉のことも忘れます
二人の愛を諦めるくらいなら

綺羅星まがう騎士の群れ
これを名残の命の炎
ひらり ひらりと海の底

木炭を武器にして勇気凛々
戦場の荒波にどよめく
進め!進め!
死者のまわりに死がひろがる
上へ上へとかけのぼる
涙にまみれ、怒りにまみれ
しっかり抱いていて
もう闘いなんていい
お前だけを腕に抱いていたい

イエスかノーか どちらにしても
究極の幸福と人生最後の日

野獣のように振舞う奴ら
けものをつれてきてやるがいい

そうだ 叱りとばしてののしるがいい
慰めの言葉をかけるなど愚の骨頂

なにしろ愛こそ最上の獲得物だろうから

苦しみがすぎれば苦痛は全て甘美だ

さりげなく別れたつもりだった
胸のうちがたちまち苦しくなった
涙がこみあげてきた
きっと彼女も泣いてるだろう

あの人は行ってしまった
今は独りにしておいてほしい
しばらくはこのままにしておいて!
彼のいない今はどうすることもできない
独りで思い切り泣きたいのです

苦悩こそ青春の糧
涙こそ至福の賛歌

スミレを多く束ねよう
束ねて初めて スミレは花の姿を現す
そう つまり君の事

燃えたひなげし
君は薔薇を装っていた

わたしを忘れないでと 勿忘草

満たされない恋が発する毒の卓効

真の愛 つねに変わらない愛のこと

すべてを君と分ち合うには すべてが欲しい
君が僕の唯一の人になるのなら すべてを棄ててもいい

リンゴは赤く楽しげに

すべての花は散らなければいけない

迷いは常に有害
道の終わりに来て初めて知る

夢としか思えない光景
ビールとタバコを傍らに
試合の敗者を嘲笑う

↑Top



- - ChoiceGate#2- - - - -
#2

天空が曇りなく澄んでこそきみたちは千をまたそれ以上を数える

わずかな時の間
神にあざむかれる者
よくあざむかれた者
この言葉にいつわりはなかった

すばらしい祈り
慰めになる
それでもそのまま祈らせておくがいい
私は歩みゆく
色どりゆたかな広原を
ひとつのうるわしい泉
そしてまた恩寵
外側から力を加える
なんという存在
世界を内部において動かすこと
嘆くことなどたえてないだろう
またひとつの宇宙が存在する

自分の知るもっとも善きものを
自分の神と名づける
愛するというならわし
「なぜ」とは問わぬがいい
無限なものの中へ歩みいろうとするならば、有言の中をあらゆる方向へ歩みゆけ

深い心情の中から
水の分かれるところ
生あるものは解き放たれる
水は展開をとげる
乾いては花と化す
その胸に鉱《あらがね》と石をひめている

もはや異形のもの
初めにそれがあったところへ急ぐ
ふたたびまた地上に降りてくる
四元素のすべてをかけぬけた者
彼はついに確信するだろう
自分が異なる存在であることを

自分自身を見出すことがそれには拒まれている
ただ究極の休止のみ
両極を永遠に離間させている
磁石の秘密、それを私に明かしてほしい!
愛と憎しみ、これよりも大きな秘密はない
きみがきみに等しい者
きみたちはすぐまた離れあうだろう
好んで少女と踊るのか?

羅針儀がきみを正しく導く
警戒を怠るな
星々の輝きが倍加する
宇宙は永遠に幽暗なまま
きみの眼

暗闇で収縮
君の眼は光りと分離する
黒と白―生命いのちなきものを見るようだ
混ざればいとわしい灰色
愛をもって向かいあう
紫色の歓喜

暗く曇ったものから抜け出そうとする
光りは熱烈な赤を燃えたたせる
曇りが消えしりぞく
光りは白色だ
初めにそれがそうだったように
闇の前に乳汁のような灰色がひろがる
陽光が差し込み青色となる
天空に近い部分は深い藍色だ

きみは王者の壮麗に眼をみはる
夜はやがて天鵞絨びろうどのような黒
永遠の安らぎのなか
闇は光りから分かたれたまま
まったく愚かなわざ
それらの争う相手は
永遠に乖離かいりさせる

再び訪れた出会い
これは何を意味するのか
今日はまだ花開かない
この蕾に何を期待するべきか

天国か奈落か
心は千々に乱れる
楽園の戸口に立ち
両手をさしのべ
招き入れてくれるだろう

願望にも 欲求にも 欲念にも残すことなく
ひたむきの思い
報われた喜び
涙は晴れたはずだったのに

心の封印を口づけに託した
似ているようで やはり異なる

痛ましくも甘美な口づけ
もつれあう愛情の網目
ふりむくと 戸口はすでに閉ざされている

自分を頑なに閉じる
一度も心を開かない
夜空にきらめく星と競うばかりに
幸福を味わったことは嘘
息苦しく胸を締め付けられる

世界は滅びてしまった

天空のかなたに
君の姿を彷彿させる
淡くあかるい陽炎
世にも愛しい君

しょせん君ならぬ蜃気楼
つかぬまのなぐさみ
みずからの心に帰れ
心にこそ君を求めよ

別れの口づけを交わした後
僕の唇にもう一度

君のため
自分を守る
自分の中の君を守護する
心は脈打つ

かがやく君の太陽の光のまなざし
君のそよ吹く春風の息吹
こわばりついていた自我の氷
近づく君の足音

君の声が聞こえる
君だからそう言えるんだ

とめどなく涙が流れる

すべてが 自分さえも失った
恵み豊かな唇を押し付けて
今度は引き離して
破滅の淵につき落とす

↑Top

 

Image by.moznekoさま
Designed by.スピカさま